SNSは終わったとされる今、ポッドキャストは大衆メディアになるのか?

  • 2026.01.23
  • メディア

最近、SNSで発信しても全然届かないなと感じることが増えました。Instagramの投稿を見てもらえるのはフォロワーの3.5%程度。2025年4月にはマーク・ザッカーバーグが「SNSの本質は失われた」と発言するほど、状況は厳しくなっています。

中小企業の経営者やマーケティング担当者の方で、「SNS運用に疲れた」「発信しても成果が出ない」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

この状況を端的に言い表した投稿がありました。

今回は、なぜSNSがここまで厳しくなったのか、そしてこれからどこで発信すべきなのか、私なりの見立てをまとめました。まだ答えは完全には出ていませんが、考え続けていることを共有できればと思います。

なぜSNSは汚染されたのか

メディアの歴史を振り返ると、ある法則が見えてきます。

ブログ時代:SEOが資本にハックされた

かつてブログは「検索エンジンで上位表示すれば集客できる」という時代でした。しかし、SEOの仕組みが理解されると、資本が流入し、金儲けのためのゴミブログが量産されました。結果として、ブログというメディアは信頼性を失い、多くの人が離れていきました。

SNS時代:アルゴリズムがAIにハックされた

今、SNSで同じことが起きています。アルゴリズムの仕組みを理解した人たちが、AIを使ってコンテンツを量産し、インプレッションを稼ぐために過激な動画や写真を多用する。プラットフォーム側もそれを目立たせるアルゴリズムを採用する。

結果として、SNSは「しょうもない情報だらけ」になり、ユーザーは疲弊しています。

汚染されるメディアの法則

ここから見えてくるのは、「マスになる → ハックされる → 汚染される」という法則です。

  • ブログがマスになった → SEOが資本にハックされた → 汚染された
  • SNSがマスになった → アルゴリズムがAIにハックされた → 汚染された

アルゴリズムがハックされると、そのメディアは必ず汚れます。そして汚れると、人は離れていきます。

AIコンテンツの構造的問題

ここで重要なのは、AIコンテンツには根本的な構造的問題があるということです。

AIが作った情報が欲しいなら、直接AIに聞けばいい。わざわざ「AIが作ったメディア」を経由する意味がありません。だからAI生成コンテンツは「メディアとして成立しない」のです。

逆に言えば、「わざわざ人間が発信する」こと自体が、人間である証明になり、価値になる時代になってきています。

2025年、実際に何が起きているか

数字を見ると、状況は明確です。

SNS利用率の低下

2024年から2025年にかけて、主要SNSの利用率は軒並み低下しています:

  • YouTube:-7.0pt
  • X(Twitter):-5.7pt
  • Instagram:-3.5pt
  • LINE:-3.8pt
  • Facebook:-3.9pt

唯一プラスなのはTikTok(+0.7pt)だけです。

オーガニックリーチの崩壊

Instagramビジネスアカウントの平均オーガニックリーチ率は、わずか約3.5%まで下落しています(前年比12%減)。2025年第1四半期のEMV(獲得メディア価値)は、前年同期比28%も低下しています。

つまり、オーガニックでSNS運用しても、ほとんど届かなくなってきているのが現実です。

ユーザーはどこに行っているのか

ユーザーは「オープン → クローズド」へ移動しています。オープンなSNSから離れて、鍵アカ化したり、DMやLINEグループ、オンラインサロンといったクローズドなコミュニティに移行している。これは「インターネットの暗い森理論」と呼ばれる現象です。

ポッドキャストは大衆化しない。だからいい

では、これからどこで発信すべきか。私が注目しているのは、ポッドキャストです。

ポッドキャストはマスメディアにならない

結論から言うと、ポッドキャストは大衆メディアにはならないと思います。でも、それでいいのです。

理由は3つあります:

  1. アルゴリズム推薦ではなく「購読ベース」
    • SNSのようにアルゴリズムが「バズるコンテンツ」を推薦するのではなく、ユーザーが自分で番組を選んで購読する
    • 「この人の話を聴きたい」という能動的選択がベースになっている
  2. マスにならない = ハックされない = 汚染されない
    • 大衆化しないからこそ、アルゴリズムにハックされにくい
    • 汚染されにくいメディアとして、長期的に価値を保てる
  3. 量は少ないが、質が高い
    • 日本のポッドキャスト利用率は17.2%(2024年)と、SNSに比べると低い
    • しかし、企業の決裁権者比率は13.1%で全メディア中トップ
    • 購買行動への影響は55.3%と高い

「認知が取れない問題」をどう考えるか

ここでよくある疑問があります。「SNSで認知が取れないなら、ポッドキャストやっても意味ないのでは?」と。

これは間違いです。SNSとポッドキャストでは、集客モデルが根本的に違います。

SNSの集客モデル:

  • 大量リーチ → 一部が反応 → さらに一部がファンに
  • でも今はオーガニックリーチが死んでいる

ポッドキャストの集客モデル:

  • プラットフォーム内で「興味のある人が自分で探してくる」
  • 少数だけど、最初から興味がある人が来る
  • だから、ファン化しやすい

流入量は少なくていい。最初から濃い人が来るから、ファン化率が高い。そして、そのファンが口コミで広げてくれる。**「量→質」ではなく「質→量」**のモデルです。

これからの発信戦略

では、具体的にどうすべきか。私なりの考えをまとめます。

1. SNSで認知を追わない

オーガニックは厳しい。追うなら広告を使うしかありません。ただし、広告で認知を取っても、そこから関係構築に繋げなければ意味がありません。

2. 「誰が言ってるか」が価値になる

AIが作れるものは価値が下がります。これからは「何を言うか」より「誰が言うか」が重要になります。嘘がつけない、嘘をつかない発信。人間であることが証明になる発信を続けることが、差別化になります。

3. 関係構築に集中する

認知・発見よりも、関係構築に集中すべきです。具体的には:

  • ブログ:検索からの流入は減るが、信頼できる情報源として機能する
  • ポッドキャスト:少数でも「この人の話を聴きたい」と思う人を作る
  • ニュースレター:購読者との深い関係を築く

4. ニッチでいい

大衆化しない = 競合が少ない。決裁権者・経営者層に届く。BtoBには相性がいい。特に中小企業の経営者をターゲットにするなら、ニッチなメディアで質の高い関係を築く方が、長期的には価値があります。

まとめ:マーケティングの本質勝負になる

SNSが汚染され、AIコンテンツが氾濫する時代。小手先のテクニックは通用しなくなります。

これからはマーケティングの本質勝負になります。「何を言うか」より「誰が言うか」。だからこそ、ちゃんと発信し続ける人に価値が集まる。

まだ答えは完全には出ていませんが、この方向性で考え続けていきたいと思っています。同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。

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Writer この記事を書いた人

清水 信行 代表 / デザイナー

1989年岡山県生まれ、岡山在住。制作会社に3年勤務した後に独立し、その後2年フリーランスとして活動後、法人化。5年間で制作したwebサイトは200件以上で、現在はディレクションからデザイン、コーディング、コンサルティングまでweb制作業務全般を幅広くこなす。

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