このブログを見られているということは、ホームページを新しくリニューアルしようとされていたり、現在制作を依頼している途中なのだと思います。
ホームページ制作で失敗しないための記事はいくつか書いていますが、今回は依頼者さん側でできることを書いてみました。
ホームページ制作は制作会社と依頼者さん双方で作り上げていく共同プロジェクトです。
制作会社の力が及ばず、失敗するケースももちろんありますが、依頼者さんの考え方であったり、依頼者さん側の問題でプロジェクトが失敗や炎上になってしまうケースも多々あります。
最近はちょっと難しそうなプロジェクトに途中で参加させてもらうケースが多く、そこで共通していることがあったので、まとめてみました。
1. とりあえず作ってみて、後で修正していけばいいと考えている
ホームページは実態としてものがある状態ではないので、パパっと作れて修正できてしまうという認識をされるケースが多いです。
ですが実際は家を建てたり、パンフレットを作ったりするのと同じように作り上げていくのには手間と時間がかかります。
私の感覚でいえば、最初の設計で勝負がほぼ決まります。
ですので実際にそこからデザインをして、コーディングして、ブラウザ上で見える状態になったら、ほぼそこから変更していくというのは骨が折れる作業です。
2. デザインチェックをなんとなくてOK出してしまっている
ホームページの制作にはだいたい下記の工程で制作を行っていきます。
- 【ディレクション】ヒアリング・情報設計・画面設計・WF作成
- 【デザイン】デザインデータの作成
- 【コーディング】デザインデータを元にブラウザ上で見えるように構築
依頼者さんにとっては、デザインデータをpdfなどで見れるのが、最初のホームページの印象だと思います。
そこでちょっとでも違和感があったり、「なんか違うかも」みたいなことがあっても、OKを出してしまったりすると、後々その違和感というのは引きずってきます。
なので、違うと思ったら早めに担当者さんに伝えたほうが良いです。
それはご自身のターゲットのズレだったり、制作会社の認識のズレであるケースがあるので、何が原因かを立ち止まって振り返る必要があります。
3. 手段と目的が混同している
ちょっと抽象的な話ですが、例えばこんなことを制作会社に依頼されていたら要注意です。
- 動画をHPに入れたい
- イラストを多用してほしい
- アニメーションが多く入る感じで
- 英語を使ってオシャレにかっこよく
- シンプルでアップルみたいな感じで
ここで私が言いたいのは、これらは全て手段であって、ホームページをリニューアルすることで成し遂げられる目的が上記の手段より優先されるべきということです。
ターゲットや目的に合っていればイラストを使うことは「正義」ですが、信頼感を打ち出したいのが目的であれば「誤り」かもしれません。
ああしたい、こうしたいというのが具体的にあるのはとても嬉しいですし、こちらも最大限のご提案はいたします。
ですが、それがホームページの目的とズレている場合は、その手段を採用しないことを提案するケースもあります。
4. 補助金ありきでなんとなく目的を定めず作ろうとしている
補助金を使うこと自体に対しては全然問題ないのですが、ホームページを作る目的が曖昧なケースがたまにあります。
依頼者さんにとっては制作費用が少なくなるので、クオリティチェックが甘くなるのは正直わかります。
ですが、結局集客であったり、採用などの目的に役に立たないサイトを作ってしまうケースもありますので、ご注意ください。
5. 最初の打ち合わせの段階で、ホームページに盛り込んでほしい要望を伝えきれていない
「そんなことありえないだろう」とお思いになるかもしれませんが、意外とよくあります。
- ホームページとネットショップの制作を依頼していたのに、ホームページだけしか納品されなかった
- オーダーフォームをより使いやすくしたかったのに、全然以前のサイトのほうが使い勝手が良かった
- 前のサイトのブログも移し替えてほしかったのに、データが消えてしまった
- 採用ページもしっかりと作り込みたかったけど、募集要項しかない
などなど。
ご要望の度合いによって、作る内容やシステムが変わってくるので、費用は変わってきます。
ですが後出しでいただくよりは最初に全て伺えていたほうが、予算内でのご提案はやりやすくなります。
6. 進行中の段階で、要望が大幅に増えたり変わる
こちらも上記とつながるところですが、途中で要望を言われても、大抵の場合かかる工数が増えるので、予算が変わってくるケースが多いです。
またスケジュールもその分ずれ込みますので、ご要望は最初の打ち合わせや、プロジェクトがスタートするまでの段階でしっかりとお伝え下さい。
7. 「言わなくてもプロならわかってくれるだろう」という思い込みをしてしまっている
これが意外と多いです。
プロだからわかる場合も多くありますが、それだと制作者側のさじ加減となってしまうので、リスクが高いです。
やってほしいことが想定されている場合は、しっかりとお伝えいただくことをおすすめします。
8. 担当者と一緒に作っていくパートナーとしてではなく、依頼者として丸投げ意識である
こちらはまとめてとして、全てに共通するところでもありますが、発注者意識が強い依頼者さんは、ホームページ制作で失敗される確率が高いように感じます。
依頼者さんが制作会社にすでにホームページ制作を依頼していて、うまくいかないから、途中で私の方に依頼してこられる、というようなケースはよくあるんですが、この場合はこのような意識のところが多いです。
それは受注側にももちろん責任はありますが、依頼者さん側にも一緒に作り上げていく意識を持って頂ければ、スムーズにプロジェクトが進みやすいです。
結婚式でも、新築を建てるのでも、「おまかせで」とされるとだいたい思ってるものは出来上がらないかと思います。
担当者と膝を突き合わせて、お互いにいいものを作っていくようなパートナーとして関わって頂ければ、とても嬉しいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか、ちょっと抽象的な話になってしまいましたが、ホームページ制作を依頼する際には、心に止めて頂ければ、より良いものが作れるかと思います。
現在ホームページ制作会社の選定に悩まれていたり、現在進行で制作を進められていて、お悩みであれば一度ご相談ください。