【AI時代のSEO】ググらない時代にブログで生き残る新戦略「AEO」とは?

  • 2025.04.22
  • AI

「最近、Google検索ってあまり使わなくなったんですよね…」

先日、顧問先の税理士さんから、ふとこんな言葉を投げかけられました。確かに、知りたいことをAIに聞けば、一瞬で答えが返ってくる時代。従来のSEO対策って、本当にまだ意味があるのでしょうか?

正直に言うと、私自身も気になることの7割くらいは、ChatGPTやSNS、そしてGoogle検索結果のトップに出てくるAIの要約(AI Overview)で解決してしまっています。検索結果を延々とスクロールするより、AIがまとめてくれた答えを見るほうが断然早い。

まさに「ググらない時代」の到来です。

こんな時代に、私たちブログ運営者はどうすればいいのでしょう?

先に結論を言うと、ブログの役割を見直し、新しい戦略を取り入れることが重要です。

これからのブログ戦略:2つの柱

深掘りコンテンツ(ファンを作る記事):

  • 役割: AIには真似できない、あなた自身の体験談、失敗談、独自の分析、具体的な提言などを盛り込み、読者を「なるほど!」「面白い!」と引きつけます。目指すのは、読者があなたのファンになり、次もあなたの記事を読みたくなる(指名検索)状態です。
  • 測る指標: 他サイトからのリンク数、記事を最後まで読んでもらえた割合(読了率)、会社名やサービス名での検索回数など。

辞典コンテンツ(AIに引用される記事):

  • 役割: 「〇〇とは?」「〇〇のやり方」といった疑問に答えるQ&Aやノウハウ記事を、分かりやすく整理して(構造化して)作成します。これにより、GoogleのAI Overviewなどに引用されやすくなり、クリックされなくてもブログやサービスを知ってもらう入口を作ります。
  • 測る指標: AI Overviewに引用された回数、クリックされなくても表示された回数(インプレッション)、SNSでの保存数など。

この2種類のコンテンツを、「AEO(Answer Engine Optimization:回答エンジン最適化)」という考え方で設計していくことで、クリックされなくてもブログの価値を高め、成果につなげることが可能です。

この記事では、AI時代の新しいブログ戦略について、以下の流れで詳しく解説していきます。

  1. ゼロクリック検索って何? なぜ増えてるの?
  2. Google AIが重視する「信頼性」と「分かりやすさ」
  3. AEOって何? 具体的にどうやるの?
  4. ブログを「深掘り」と「辞典」に分ける設計図
  5. AIと協力してコンテンツを作り、SNSや動画にも活用する方法
  6. まとめ & ちょっとしたお知らせ

1. ゼロクリック検索って何? なぜ増えてるの?

2024年、Googleは検索結果の一番上に、AIが作った要約を表示する「AI Overview」を本格的に導入しました。複数のWebサイトの情報をAIがまとめて「答え」として提示してくれるため、ユーザーはわざわざリンクをクリックしなくても、疑問を解決できるようになりました。

![AI Overviewのイメージ図(架空)](ここにAI Overviewのスクリーンショットやイメージ図を挿入すると分かりやすいです)

アメリカの調査会社SparkToroによると、検索結果をクリックしない「ゼロクリック検索」の割合は、アメリカで約6割、日本でも5割を超えつつあると言われています。これにより、検索順位が上がってもアクセスが増えない、という現象が起きています。

ゼロクリック検索のメリット・デメリット

  • デメリット(失うもの):
    • 直接アクセスが減る: 検索順位が上がっても、サイトへの訪問者が増えにくくなる。
    • 広告の効果が下がる: サイト訪問者が減ると、リマーケティング広告(一度サイトを見た人に表示する広告)のリストが作りにくくなる。
    • 成果が見えにくい: ブログ経由での認知度は上がっているのに、アクセス解析ツール(GA4など)では効果が計測しづらくなる。
  • メリット(チャンス):
    • 濃い見込み客に出会える: AIの要約だけでは満足せず、さらに詳しい情報を求めてクリックしてくれる人は、もともと関心度が高い可能性が大。質の高い「深掘りコンテンツ」で、そうしたユーザーをがっちり掴むチャンスです。

2. Google AIが重視する「信頼性」と「分かりやすさ」

AI Overviewに引用されたり、検索結果で高く評価されたりするためには、Googleが定める評価基準、特に「EEAT」と「構造化データ」が重要になります。

2-1. EEAT:あなたの情報の「信頼性」を示す

EEATとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取ったもので、情報の質と信頼性を評価する基準です。

  • 経験 (Experience): 実際に体験したこと、現場の写真、成功談だけでなく失敗談も正直に書くと、情報の信頼性が増します。
  • 専門性 (Expertise): 誰がこの記事を書いたのか(プロフィール)、監修者がいる場合はその情報を明確に示します。
  • 権威性 (Authoritativeness): 大学、業界団体、公的機関など、信頼できる情報源からの引用やリンクがあると評価が高まります。
  • 信頼性 (Trustworthiness): サイトが安全であること(https化)、情報が最新であること、連絡先が明記されていることなどが重要です。

【簡単Tips】 記事の冒頭に「この記事を書いた人」というコーナーを設け、執筆者の実績や専門性を100文字程度で紹介すると、AIが信頼性を判断しやすくなります。

2-2. 構造化データ:AIに「分かりやすく」情報を伝える

構造化データとは、Webページの内容を検索エンジン(やAI)が理解しやすいように、特定の形式で記述する情報のことです。人間にとっては見えませんが、裏側でAIに「この部分はQ&Aですよ」「これは手順ですよ」と教えてあげるイメージです。

  • FAQ(よくある質問)やHowTo(手順)などの情報を専用形式で記述する(JSON-LDという形式がよく使われます)。
  • 見出しを「〇〇とは?」「〇〇のやり方」のように疑問形にし、その直後に結論を書くと、AIが答えとして抽出しやすくなります。
  • 箇条書きや表を使って情報を整理すると、AIが内容を理解しやすくなります。

3. AEOって何? 具体的にどうやるの?

検索エンジンが「答え」を提示する「回答エンジン」へと進化する中で注目されているのが「AEO(Answer Engine Optimization:回答エンジン最適化)」です。

AEOは、AIや音声アシスタント(SiriやAlexaなど)が、あなたのブログ記事から答えを見つけやすく、引用しやすいようにコンテンツを最適化する手法です。

具体的なAEOの実践方法

  1. 質問を見出しにする: 例:「SEOとは何ですか?」という疑問に答えるなら、見出しを<h2>SEOとは?</h2>のようにする。
  2. 結論を最初に書く: 見出しのすぐ下、最初の2〜3文で簡潔に答えを述べます。
  3. 手順(HowTo)はステップ番号を振る: 可能であれば、HowTo用の構造化データ(HowToスキーマ)も追加します。
  4. 「30秒で分かる要約」を作る: 各セクションの最後に、内容を短くまとめた要約を入れると、AIにも読者にも親切です。

AEOの効果

AI Overviewにあなたの記事が引用されれば、たとえ検索結果の1ページ目に入っていなくても、多くの人の目に触れる機会が生まれます。クリックされなくても、あなたの会社名やサービス名が認知され、「〇〇(会社名)の言ってた方法、詳しく知りたいな」といった指名検索につながり、将来的な問い合わせや購入のきっかけを作ることができます。

4. ブログを「深掘り」と「辞典」に分ける設計図

これからのブログは、全ての記事で検索1位を目指すのではなく、役割に応じてコンテンツを作り分けるのが効果的です。

4-1. 深掘りコンテンツ:「気合を入れて」ファンを作る記事

AIには書けない、あなただけの価値を提供することに注力します。

要素ポイント
一次情報社内で計測しているデータ、独自アンケート結果など「岡山の中小企業50社に聞いた!AI時代の情報収集、どう変わった?」
失敗談失敗から得た学びと、それをどう次に活かしたか「新サービスLP、公開3日で広告費だけ溶かした理由とその後の改善策」
独自グラフデータや情報を分かりやすく図解し、考察を加える自社サイトのコンバージョン率推移を、競合と比較しながら図解する

Google スプレッドシートにエクスポート

4-2. 辞典コンテンツ:「サクッと読める」Q&amp;A記事

読者の「ちょっと知りたい」に素早く答える記事を量産し、AIに引用されることを狙います。

  • 1記事あたり600〜800字程度の短いボリュームでOK。
  • 「〇〇とは? 5秒で解説」「〇〇の料金相場」といった、具体的な疑問に答える見出しにする。
  • FAQスキーマ(構造化データ)は必ず設定する。
  • 関連する「深掘りコンテンツ」への内部リンクを設置し、「もっと詳しく知りたい方はこちら」と誘導する。

5. AIと協力してコンテンツを作り、SNSや動画にも活用する方法

AI時代だからこそ、AIを積極的に活用してコンテンツ制作の効率を上げましょう。

フェーズAIとの連携例作成物再利用ツール例
企画ChatGPTに「AI検索 SEOのブログ記事アウトライン案作って」と依頼見出し構成案ChatGPT, Claudeなど
執筆AIに「この見出しについて600字で書いて」と依頼→人間が追記・修正記事本文Notion AI, 各種AIライター
分解ChatGPTに「この記事の要点をX用に140字で3つ作って」と依頼SNS投稿文ChatGPT
図解化Canva Magic Designに「この記事内容でプレゼン資料作って」と依頼説明画像、図解Canva Magic Design
動画化HeyGenに「この文章で60秒の解説動画スクリプト作って」と依頼ショート動画HeyGen, Descript
自動投稿ブログ公開をトリガーに、ZapierでXやYouTubeに自動投稿設定マルチチャネル配信Zapier, Make

人間は企画、独自情報の追加、最終チェックといった「考える」部分に集中し、繰り返し作業や定型的な部分はAIや自動化ツールに任せることで、コストを抑えながら、ブログ、SNS、動画など、より多くの場所で情報を届けられるようになります。

まとめ & 無料オンライン相談のご案内

AI検索が主流になる時代、「SEOはもう終わりだ…」と感じるかもしれません。しかし、それは終わりではなく「変化と進化」の始まりです。

ブログの役割を「ファンを作る深掘り」と「AIに引用される辞典」に分け、AEOの視点を取り入れ、さらにAIツールを活用してコンテンツを多方面に展開する。これが、これからのブログ戦略の鍵となります。

とはいえ…

  • 「具体的に何から手をつければいいか分からない…」
  • 「うちのブログは、深掘りと辞典、どっちを優先すべき?」
  • 「AEOって、具体的にどう設定すればいいの?」

そんな疑問や不安をお持ちでしたら、ぜひ一度、無料のオンライン相談をご利用ください。

難しい専門用語は使わず、あなたのブログの現状やお悩みをお伺いしながら、今やるべきことの優先順位を一緒に整理させていただきます。

【無料相談の流れ】

  1. お申し込み: 下記フォーム、メール、またはお電話にて、ご希望の日時をお知らせください。
  2. オンライン相談 (1時間): Zoomにて、現状の課題分析と、具体的な改善の方向性をご提案します。
  3. ご提案 (希望者のみ): さらに具体的な施策をご希望の場合、3営業日以内にお見積もりと提案書をお送りします。

まずはお気軽にお話ししませんか?「AI時代に、うちのブログはどうすればいい?」を一緒に考えましょう!

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Writer この記事を書いた人

清水 信行 代表 / デザイナー

1989年岡山県生まれ、岡山在住。制作会社に3年勤務した後に独立し、その後2年フリーランスとして活動後、法人化。5年間で制作したwebサイトは200件以上で、現在はディレクションからデザイン、コーディング、コンサルティングまでweb制作業務全般を幅広くこなす。

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