この記事では制作会社として聞くべきヒアリング項目をポイントを踏まえて紹介していきます。
- 「ホームページ制作会社にサイト制作の依頼を検討しているけど、失敗したくない」
- 「小難しい専門用語で色々聞かれてもわからない」
という悩みを持った方にわかりやすくそれぞれの項目をご説明します。
それを理解した上で打ち合わせに望むと、意思疎通もスムーズに早くできますし、提案内容や見積もり金額、制作期間にもブレがなくなり、後で話が食い違うリスクを抑えることができます。
僕はこのweb制作の業界では6年ほど経験があり、作ったサイトは100を超えているので、参考にはなるかと思います。
普段仕事で使っているヒアリングシートの内容一覧
ざっと全体を上げると、
- 目的・課題
- 事業概要
- 強み・特徴
- ターゲット
- マーケティング・露出
- デザイン・テイスト・カラー
- ページ・コンテンツ
- キーワード・SEO
- 更新性(CMS)
- 予算
- 納期
- サーバー・ドメイン
というふうに、12項目ありました。
とはいえ、大事なのは上から順番で、6項目程度。
後はそこが具体的にヒアリングできれば、自ずと決まったり、軽く確認程度だったりします。
それでは、それぞれ見ていきましょう。
1. 目的・課題
何より一番大事な「何のためにホームページを作るんですか?」という点。
ここがズレてしまうと大炎上になりますので、ホームページを作る・リニューアルする目的はしっかりと考えておいてください。
主な目的としては、
- サイトに集客をして、問い合わせを増やしたい
- 人材が不足していて、採用活動にサイトを役立てたい
- ネットショップで売上を上げていきたい
などが多いですね。
2. 事業概要
ここはパンフレットやチラシなどがあればわかりやすいですが、特になくても構いません。
やっている事業のことを率直にお話ください。
- どんな事業をやっているのか
- どんな商品・サービスを扱っているのか
- フック商材・利益が出る商材などの特徴
- エリアでの競合はどの程度で市場規模はどのくらいなのかなど
- 従業員数の数
- その仕事を立ち上げた理由
このあたりをメインに聞いていきます。
ここではクライアント様の状態を把握する部分になりますので、正直に現状をお話いただければ大丈夫です。
3. 強み・特徴
ここではクライアント様の会社の特徴や強み、他社との違いを伺います。
「どこにでもある会社だよ」と思われているお客様も多いですが、よくよく話を聞いてみると、ユーザーや消費者からすると魅力的に見えることもありますし、そういう場合はそこをピックアップして強みとしてサイトで訴求していくというやり方も考えれます。
ですのでここは思いつく限り、教えて下さい。
4. ターゲット
ここでは一口にターゲットと書いていますが、ターゲットにも種類はあります。
具体的には、
- 今現在の顧客層
- 今後獲得していきたい顧客層
- サイトで訴求したい顧客層
このあたりは微妙に異なることが多いので、制作会社サイドとしても注意が必要なポイントです。
「今現在の顧客層は40〜50代の経済的に余裕のある女性だけど、将来性を考えると30〜40代の主婦を今後は狙っていきたい」というようなお話であれば、サイトのターゲットとしても後者を設定するのが好ましいです。
またサービスごとにターゲットが異なるようなビジネスもあるので、その場合は、全員にまんべんなく刺さるような内容にするのか、1つのサービスのターゲットに主に刺さるような内容にするのかは、サイトの目的次第にはなります。
このあたりがヒアリング時に初めて認識していただくケースが多いので、事前に考えておいていただけるとスムーズに話が進みます。
5. マーケティング・露出
これは過去にやってきた宣伝やマーケティングについてです。
チラシを毎年うっているなど、ランディングページを作ってweb広告を出していた、など過去の施策について伺います。
何もしてこなかった場合でも全く構いません。
ここで伺いたいのは、「過去に何をやって、何が効果が出て、何が駄目だったのか」の部分です。
それを踏まえることで、webサイトでどう訴求していくかの戦略が立てやすくなります。
6. デザイン・テイスト・カラー
ここでようやくデザインです。
よくあるヒアリングや打ち合わせの間違いで、打ち合わせ初っ端から「で、どんなデザインのホームページがいいですか?」というような入りをされる制作会社さんもおられたりしますが、そういう場合は往々にしてうまくいきません。
双方の意識がデザインにだけ向かってしまうと、そこのデザインテイストの良し悪しのみが制作物の全てになってしまいます。
また目的・ターゲット・強みなどを踏まえない状態でデザインの話をしても、結局そこで判断されるのはクライアント様の好みだけ、という状態が起こりえますので、それではターゲットに全く響かないデザインができることにもなってしまいます。
我々としては、「クライアント様に気に入っていただけるデザインを作る」というよりは、「よりターゲットに訴求ができ、目標達成ができるデザインを作る」という目線でご提案させて頂いています。
ですので、ここの「どんなデザインに」というところはクライアント様側ではあまり考えなくて大丈夫です。
企業やブランドのテーマカラーだったり、他社様のホームページなどで気になっている、見やすい、わかりやすい、などのものをご提示いただければ、そちらで判断させて頂きます。
(もちろん具体的な、こんなデザインにしてほしい、というものがあれば、大歓迎です。)
7. ページ・コンテンツ
ここではどんなページが必要か、というところですが、ここはページで考えるよりは、「どんなコンテンツがあったらユーザーは助かるか」という目線で考えていただければと思います。
クライアント様の出したい情報と、こんなのがあったらいい、というのを伝えていただければ、こちらで構成は考えて、ページ換算させて頂きます。
8. キーワード・SEO
ここでは「どんなキーワードで御社のサイトがヒットすれば嬉しいか」というところを伺っていきます。
弊社であれば、「岡山 ホームページ制作」で上位表示されれば良いので、そういった自社に関連のあるキーワードを思いつく限り教えて下さい。
ここの量や難易度でもページ数の提案は変わってきます。
逆に「特にヒットさせてなくても集客は大丈夫」ということであれば、ページ数を抑えた作りも可能にはなります。
9. 更新性(CMS)
ホームページを納品した後に、どこまでクライアント様で管理画面でサイトの情報を更新したり変更したいか、という部分です。
一般的に更新性をもたせるには、その部分ごとにシステム化させる必要がありますので、ここは予算との相談という形になります。
一般的に多いのは、
- お知らせを更新したい
- 制作実績を更新したい
- トップページのファーストビュー画像を切り替えたい)
というあたりが多いです。
年に1回あるかないかの部分に更新性をもたせるのであれば、都度依頼して頂いた方がコスパとしては良いかと思いますので、そこはやりたいことを伺ってから、最適なCMS環境をご提案いたします。
10. 予算
これはおおよそで大丈夫ですので、ご希望の金額をお伝え下さい。
弊社の制作プランに合うものをご提案させて頂きますし、要望を伺った上で、予算を超えるものが最適だと判断した場合は、最適なものでご提案させて頂きます。
弊社であれば、複数パターンでのお見積りを出させていただきますので、まずはご予算を教えていただければ、お互いスムーズに進行ができるかと思います。
11. 納期
いつまでにサイトがあればいいかをお伺いします。
基本的に3ヶ月程度製作期間としては頂いていますが、「◯月までにマストで必要」というようなケースもあるかと思いますので、その場合はそこに合わせて制作を進めるか、一部だけ公開、ということも対応は可能です。
12. サーバー・ドメイン
今ホームページがある状態であれば、そこの契約サーバーやドメインのID状況を伺います。
今後もそこのサーバーが使えるのであれば、そこを継続して使うことも可能ですし、弊社管理に移し替えたりすることも可能です。
まとめ
以上になります。
書き出してみるとなかなかなボリュームになりました。笑
ただ実際にヒアリング内容を準備されている方もそこまでは多くはありませんし、全く用意していない場合でも大丈夫ですので、ご安心ください。
内容について定まっていないケースも、進行中にデザインや構成を見ながら、徐々に明確になっていくこともございますので、そのような対応も可能です。